2011年12月

サッカーJリーグの曲がり角

・奇跡の柏レイソルの優勝で終わった今期のJ1リーグ。組織ができて10年以上経過し、その運営の支障もいろいろと目に付くようになってきた。特にJ1、J2のチームで東北地区のチームが増えてきたことだ。東北のチームが増えると冬の開催が難しい。

・プロ野球が4月から11月で終了。Jリーグのサッカーは裏シーズンで開催される。そうなると、どうしても冬のシーズンに試合が重なる。寒いスタジアムで寒風に耐えながらの観戦は厳しい。ドーム球場などはほとんどないから、どうしても寒風吹きさっらしのスタジアムでの観戦になる。

・観客が数百人という試合も珍しくない。そうなると運営ができない。おっつけ4月以降の開催になると、土曜日、日曜日はどうしても野球とぶつかる。まだ、それほどの集客力はないから、どうしても野球の開催とずらせたい。そうなると開催日が冬になる。

・地元の球団というキャッチフレーズで地域に根ざすことを目的に作られた球団が多いから、地元の都合を優先しないといけない。リーグができて10年以上。いま、プロスポーツはすべて曲がり角だ。野球しかり、相撲、サッカー、アイスホッケー、バスケット、野球の地域リーグ・・・。生き残るのはどこだろうか。

2011年プロスポーツ回顧その2

・大相撲が揺れに揺れた1年だった。八百長事件の発覚に始まり、本場所が開催できない事態が発生。最終的には、大阪春場所が開催見送り。東京五月場所が技量審査場所となり、2回の本場所開催が見送られた。これによる協会の損失は莫大なものとなった。

・金銭的な損失もさることながら、信用を失ったことが一番大きい。名古屋の夏場所から通常に戻ったが、一度失ったファンの信頼は戻らない。満員御礼もほとんどなく、2階の座席はガラガラという状態が続いている。プロのスポーツで八百長が疑われては、ファンはそっぽを向く。

・組織が外部からの忠告を受け入れず、唯我独尊で運営したツケが最後の最後で表に出た。オープンにして、情報公開を図り、開かれた組織運営に徹していれば、こういうこともなかった。ガラパゴスと指摘されるように、鎖国政策の間違いだ。組織は風を入れないといけない。

・通常の運営に戻ったとはいえ、まだまだ旧態依然としている。日本人大関を二人新設して、何とか人気を取り戻そうとする意図がみえみえだ。ファンは現実をきちんと見ている。小手先の改革でお茶を濁しているようだと、本当に組織がダメになる。

2011年プロスポーツ回顧

・今年一番の目玉は、文句なく「なでしこ女子サッカーWC優勝」だろう。この快挙には震災で暗かった国民の気持ちを一気に元気にした。国民栄誉賞も構わない。けちをつけるほうがおかしい。素直に評価し、素直に喜んだらいい。もっと単純になればいい。

・ロンドン五輪の出場権もゲットした。来年の本番でどのような結果が出るか分からないが。女子サッカーというマイナーなスポーツにこれほど関心が集まったことも珍しい。俄然女子サッカーが注目のスポーツになった。ヒーローが誕生した。

・あとの話題は全部小ぶりだろうか。落合のセリーグ優勝も、ソフトバンクの完全優勝もかすんでしまうくらいの、インパクトのある出来事だった。強いて言えば、柏レイソルが2部から昇格して、いきなりJリーグの優勝を勝ち得たことだ。

・あまり取り上げられなかったかもしれないが、2部から昇格していきなりの優勝は珍しい。また来年再現性があるかが問題にはなろうが、快挙であったことは間違いない。京都サンガや大分トリニータのように、優勝後に降格という憂き目にあったチームも多い。気を許してはいけない。

杉内に失望

・とうとうソフトバンクの杉内が巨人に入団することになった。一時期残留という情報も流れたが、結局条件=金銭につられて巨人にハンティングされた。なんと情けないことか。これで、和田、杉内、ファルケンボーグと3人のエース級のピッチャーが退団した。珍しいケースだ。

・杉内は条件で揉めていたらしい。詳細は知らないが、金銭でもめるのは大人気ない。球団も失礼なことを言った責任をとって役員が降板した。最後はカネで揉めたのだろうが、彼がいなくなったら先発陣のメンバーが全く足りない。西武から帆足が入ったが、まだ足りない。

・フロントは本当に現場の意向をよく汲んでいたのか。秋山監督の本音はどうだったか。今後の展望を踏まえてきちんと交渉できたのか。売り言葉に買い言葉にならなかったのか。先日の落合監督が退任した理由も、現場とフロントの確執からだ。

・横浜の工藤監督誕生が幻に終わったのも、フロントと現場との擦りあわせがうまくいかなかった。教育、成長を図りながら勝ちに行く。非常に難しい仕事だが、それをやれてこそプロだ。あれだけ高給をもらっているのだから、そこはきちんとしないといけない。

年俸は仮払い

・各球団で契約更改の話題が沸騰している。昨年より上がった人、下がる人。結果によって年俸が上下、増減する世界だから、上がる人あり、下がる人あり。当然の結果だ。結果が出ないのに、上がることはおかしい。現状維持というのも、いかにも日本的だ。

・年俸は仮払いだから、翌年に結果に応じて清算しないといけない。そこが日本人には非常に苦手なところだ。円満に解決しようとすると、どうしても波風を立つことを好まない。当たり障りのない結論になる。現状維持とはまさに結論回避以外の何物でもない。

・シーズン当初に目標にあげた成績を達成しなかったら下がるのは当然。逆に結果が出れば上がるのは当然。あとは、チームの勝利にどれだけ貢献したかとか、たとえヒットの結果にはならなかったが、チームプレーとして貢献したかもカウントされないといけない。

・以前に某球団の評価担当者から聞いたことだが、非常に細かく毎試合毎試合チェックしている。ヒットも試合の趨勢が決まってからのヒットと、点は入らなかったが非常に貴重な場面でのヒットなど、評価が大きく異なる。評価に妥当性があればいい。文句がつかないはずだ。
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